機器を用いた検査

内視鏡検査(食道・下咽頭)

細い管を鼻から挿入してのどの奥から上部食道を見ます。
主に咽喉頭部の違和感・異物感を訴える方に、異常がないかを確認するための検査の一つとして行っております。この検査で下咽頭・上部食道の炎症や狭窄、憩室、腫瘍を確認できます。
原因不明の血痰でも行っております。魚の骨がのどに刺さった時、この検査でようやく見つかる場合があります。下咽頭・食道の腫瘍が疑われる場合は、NBI電子内視鏡を用いて特殊光観察を行い癌の早期発見に努めます。

エコー検査(頸部・甲状腺)

首にしこりや腫れがある場合に行います。この検査では甲状腺を始め、耳下腺、顎下腺、リンパ節、皮下などの腫瘍、
結石等が確認できます。穿刺吸引細胞診の際は必ず同時に行っております。
平成21年9月、エコー検査装置を最新のデジタル式に更新しました。
これまでより格段に精度の高い画像が得られるようになりました。

一般X線検査(耳・副鼻腔)

慢性中耳炎、中耳真珠腫、老人性難聴以外の内耳性難聴、で耳のX線一般撮影を行っております。内耳性難聴では、まれに内耳道に腫瘍が見つかることがあります。急性・慢性副鼻腔炎では、X線撮影で炎症の程度や範囲を調べ、重症度の判定や、治療効果の判定を行います。当院では最新のデジタル方式でモニタ診断を行っております。さらに高精度の診断が必要な場合、次のCT検査をお勧めします。

CT検査(中耳・内耳・副鼻腔他)

耳鼻科用CTでは骨と空気の描出に優れ、骨に囲まれた空洞である中耳腔や副鼻腔の診断にきわめて有用とされています。
CT撮影では中耳や内耳の微細な形態を3次元的に観察できるため、微細な病変を捉えやすくなります。
また、副鼻腔炎では一般X線撮影では判別しにくい篩骨洞や蝶形骨洞内の様子を明瞭に捉えることができます。
X線一般撮影では診断困難な唾液腺の小結石や、鼻骨骨折等もCTではるかに診断容易となります。耳鼻科用CTは全身用CTに比べて短時間で撮影でき、被曝量が少ないにもかかわらず高精細である特徴があります。検査料は自己負担3割の場合、3450円です。

標準純音聴力検査

聞こえの検査です。難聴・耳鳴・めまいを訴えられる方に行っております。
補聴器をご希望の方にも、必須の検査です。時間は約10分ほどかかります。
小児では4歳頃から可能になります。鼓膜から内耳への音の伝導が悪い場合、引き続いて次の鼓膜の可動性検査も行います。外傷性鼓膜穿孔や側頭骨骨折、顔面神経麻痺等で、難聴が疑われる場合も念のため行っておきます。

鼓膜の可動性検査

主に滲出性中耳炎が疑われる場合に行います。
また、鼓膜に微小な穿孔がないかどうかの確認にも利用します。
結果のグラフで基準点(大気圧のところ)に富士山型の山が出れば正常です。滲出性中耳炎ではこの山が低くなったり
出なくなります。
顔面神経麻痺では耳小骨筋反射検査を併せて行い、治りやすさの判定に用います。

平衡機能検査

フレンツェル眼鏡(照明付の双眼拡大鏡)を用いた簡単なめまいの検査です。眼球の動きを拡大して観察します。
赤外線カメラ付のものでは、眼球の動きをビデオ録画してお見せすることもできます。体や頭の位置を変えながら
眼球の動きをみる検査が必要な場合もあります。

鼻腔通気度検査

鼻づまりの検査です。鼻茸や鼻アレルギーなどでの鼻づまりに対し、手術が必要かどうかの判断のために行います。ただし、左右どちらか片方が完全につまっている場合は、検査のしくみ上データが採れません。
実際には鼻づまりがまったく無いにもかかわらず鼻づまりを感じてしまう方では、この検査で異常がないことを納得して頂く場合もあります。検査時間は約10分です。

呼吸機能検査

喫煙によって咳・痰が続く方、息切れがしやすく喫煙による肺気腫が疑われる方にお勧めします。喫煙が原因と考えられる呼吸機能低下が疑われる場合、この検査を行うことで禁煙プログラムを受け入れて頂きやすくなると考えております。検査時間は10分ほどです。もちろん、喘息が疑われる場合もお勧めします。

重心動揺(バランス)検査

“Wii Fit”のようなボードの上に2分ほど直立して、体の揺れ具合を調べるバランス検査の一種です。ふらつきやめまいがあると、正常者に比べて重心が大きく揺れます。これを分析することで、次の3点について調べることができます。

①正常の範囲を越えて動揺しているかどうかがわかります。ふらつき感があっても、測定された動揺が小さい場合、客観的には正常であると診断できます。
②内耳や平衡神経の障害が原因(末梢性)なのか、脳の障害が原因(中枢性)なのかという判断も、ある程度可能です。
③ふらつきやめまいが治療によってどの程度改善したかを、感覚的にではなく、数値で評価できます。

内耳は1個の感覚器官ですが、聴こえとバランスという2つの重要な機能を担っています。これらの2つの機能が時間とともにそれぞれ大きく変化するような内耳の疾患がいくつか知られています(例えば、メニエール病)。
病状が変動する疾患では、1回限りの検査では疾病の経過を充分把握できないおそれがあります。このため、このような内耳疾患ではそれらの機能をあまり体に負担をかけずに何度か調べることが必要になります。

聴こえは純音聴力検査で比較的容易に測れます。一方、めまいの精密検査の1つである電気眼振計検査は、通常病院内の専用検査室で行われる手間のかかる予約検査です。当院のようなクリニックで任意に繰り返して行うのには適していません。しかしながら、重心動揺検査であれば数分で測れるため、純音聴力検査と同様に、バランス機能を時間を追って観察することが可能です。ある程度客観的な記録が残せるめまい検査の中で、この検査が最も簡便です。

実際の測定は、1分間直立し、その後目を閉じてもう1分間直立するだけです。”Wii Fit”の様に体を動かす必要はなく、
体に器具を何も装着しませんので、気楽に受けて頂けます。
分析結果は数値とグラフに印刷され、検査直後にその場で説明が受けられます。保険が適用されますので、費用は3割負担で1350円となります。

済生会千里病院を始めとして近隣の医療機関から、ふらつきやめまいを訴える患者様が当院へ紹介されており、ストレスの
増大や高齢化でこのような方々が多くなっているものと考えております。最新の重心動揺検査装置を駆使することで、これらの方々の不安を少しでも和らげることができるのでは、と考えております。